もう普通を目指さない!発達凸凹母が見た発達障害兄弟の生態

ADHD+ASDの息子2人との普通じゃない日常

長男にライフプランを考えさせる3

フリーターになったとする。

首尾よく時給1000円の仕事に就けたとする。1日8時間、月20日で、月16万円。12ヶ月働いて年収192万円。

「これ、どう思う?」

「192万円って多いの?少ないの?」

そんなんもわからんのか。あわれなやつめ。

「そっから税金や保険料はらわなあかんから、はっきりした数字はわからんけど130万くらいになるで」

「そうなん?」

「そうやで。これで生活するんは厳しいで」


収入がどれくらいあれば、どういう生活ができるか。家計のこと、経済のこと、そういうことを学校では教えてくれない。
どれだけ道徳を教えようとも、経済的な視点がないと人は生きていけない。
衣食足りて礼節を知るのだから。

当面の着地点が少しはイメージできたところで、今、君は何をしなければいけないのか。

高校を出て、一人暮らしをしながら、大学に通うなら、一人で生活できる技術を身につけなければならない。

発達凸凹さんたちは、往々にしてだらしがない。だらしないといってしまうと、身も蓋もないが、要は片付けが苦手なのだ。
基本、やったらやりっぱなし。
勉強道具も服もおもちゃもなんでもかんでも出したらだしっぱなし。

なぜなら、まずやることに夢中になる。その後、後片付けというものをすっかりわすれてしまうのだ。
この忘れっぷりは気持ちいいくらい。
いやこちらはイライラしか募らないが。
ほんとに忘れていて、声をかけて、やっと思い出す。

服は脱いだだけだときれいにならない。洗濯しなければ、汚くなったものを着続けるか、あたらしいものを買い続けなければならない。
食器も勝手にはきれいになってくれないし、冷蔵庫も買ったものを食べつくせばからっぽになる。食材も冷蔵庫にいれておけば腐らないわけではない。

まず「暮らす技術」を身につけること。
自分の特性を知り、対策を考え、実行すること。

これは、一人立ちする予定の18歳までのあと4年でできるようにならなければならない。

予定が立てられない。

人の気持ちがわからない。

臨機応変な対応ができない。

ものをなくす。

何度もおなじことを繰り返す。

あきっぽい。

などなど。

挙げればきりがない。特性は仕方ない。こうなんだもの。でも対応を工夫すれば、なんとか生きていける。

その工夫を今からやっていかなきゃいけないということをわかってほしい。

っていうか、時間を逆算したらもうギリだからね!!