もう普通を目指さない!発達凸凹母が見た発達障害兄弟の生態

ADHD+ASDの息子2人との普通じゃない日常

長男、想定外、予定外のことにパニックになる

金曜日、ようやくインフルエンザ予防接種の予約が取れ、かかりつけの耳鼻科に行く事になっていた。
わたし、長男、次男の3人。

長男はそれとは別の予定、整形外科に行く予定、があった。整形外科には、もうずいぶん前サッカーで足を痛めたときから通っている。もうサッカーやってないし、行かなくていいんじゃないの?と思う反面、担当の理学療法士さんとは仲が良く、進んで行っているので、そのままにしてある。

その整形と耳鼻科は、近い距離。長男は、整形にひとりで自転車に乗って行っている。だから、整形終わったら耳鼻科においでよ、耳鼻科で次男とわたし待ってるからと提案した。
いいよー、と彼は軽く了承した。

それが16:30ごろ。

長男の整形は17:30の予約、17:10ごろに家を出なきゃいけない。
わたしは、次男の学童のお迎えを17:00に行うが、次男のことだ、すんなりと帰ってこれるかはわからない。スムーズなときは、17:00にすでに用意が済んで待っているが、まだ帰る気分になっていないときは、なかなか帰る用意をせず、平気で17:15ごろまで待たせる。切り替えが遅いのは、凸凹ちゃんの特性。
だから長男が、出発しなきゃいけない時間に帰ってこられているかどうかわからない。ちゃんと17:10には出発するんやでと言い置いて、16:50ごろ次男の小学校に行った。
なんと、次男、ちゃんと準備しているではないか!すんなりとお迎えが完了して、17:10に自宅。

長男はまだ出発してないやろなーと暗澹たる思いで、自宅に入ると、なんと!寝ている!!嘘やろ?さっきまで起きてスマホいじってたのに。そこらへんの時間の管理の甘さが凸凹さんの凸凹さんたるゆえん。

ほら、起きて!!と起こす。寝てしまい、起こされたことに、自己嫌悪になって、イラつき始めてる。壁をひとなぐり。わたしも思わず、イラつくところを押さえて、なんとか着替えさそうとする。ズボンを取り出すと、

「柔らかいズボンじゃないとあかん!!」

整形で、ズボンをめくらなきゃいけないから、柔らかいズボンじゃないとあかんらしい。

「じゃあジャージにする?」

「イヤや!!」

「でも昨日はいたスウェット、きょう洗濯したで。乾いてないわ、まだ」

「あーーーー、もう行かれへん!!」
壁をなぐる、ハンガーラックを倒す。

あーーー、だめだ、もうパニック状態だ。

「きのう、1日はいただけやから、冬やし、まだ洗わんでいいやんって言ったのに」
と思わず、言ってしまう。

さらに怒る。リビングまで行って、テーブルを倒す。

パニックが進行。自分の感情を制御できていない。

リビングにいた次男は恐れおののき、一番遠くまで行こうと壁に体をすりよせる。

わたしも大きな声を出したくなるのを押さえて、

「じゃあ、きょうは行くのやめる?」

「やめへん、いく」

「そしたら、自転車間に合わへんし、車で送っていってあげるわ。仕方ないからきょうはジャージで我慢してそれはいていこう」

「わかった」

なんとか落ち着いた。自分の思っていたこととちがうことが起きるとなかなかそれを受け入れることが出来ない。
あらかじめ想定している範囲が狭い。だから当然のことながら、そこからはみ出す事態も起こる。
臨機応変に、と一言で言ってしまえばそれだけのことなんだけど、凸凹さんにはそれがとても難しい。

今回は、当初の方法と違ってしまったけれど、その日の予定を完了することが出来た。

ほんとほとほと疲れる。

小さい頃は、パニックになって暴れても、なんとか取り押さえられたり、ぎゅってしてあげればおちついたりもするけど、中学生になってしまうとなかなかそれはかなわない。力が強い分、被害も大きくなる。思春期特有のモヤモヤでイライラやパニックが倍増してしまうことも大きいのだろう。

じゃあ、最初から想定して、できるだけ想定外のこと起きないようにすればいいやん!と言われるかもしれない。今回なら、うっかり寝ないようにみはる、柔らかいズボンをちゃんとはけるようにしておく、とか?
でもわたし自体が、子供の頃から当日になって、

「おかあさん、きょう習字道具いるねんけど、どこ?」
とか

「おかあさん、きょう、長袖いるねんけど」
とか言っていたような凸凹さん。

いろんなことを想定して前もって予防しておくには限界がある。

今回はとりあえず、わたしは、同じようにイラついたり、同じように大きな声を出さなかっただけ成長したと思っていいでしょうか。