彼らは「今」を生きている
子供たちには、「今」しか見えないようだ。
「今」を生きている。
なんだかかっこよく聞こえるけど、まったくそういうことではない。
「一生懸命勉強しておかないと、入学できる高校ないよ」
「たくさん食べないと大きくならないよ」
「しっかり練習すれば、なわとびできるようになるから」
などなど。散々言ってきたがまったく心に響かないようだ。
言ってることは何となくわかるけど、今は勉強やりたくないもん。
もうちょっと食べた方がいいとは思うけど、はやく遊びたいしなー。
そんならなわとびなんて飛べなくてもいいもん。もう練習疲れたし。
来年の様子がまったく思い浮かばないのか。近い将来困るということがまったく想像できないのか。
未来のためにがんばるとか計画をたてて少しずつやるということが少しもできない。
常に「今」「今」「今」。
「今どうしたいか」しか彼らの頭の中にはない。
だから常に行き当たりばったり。たぶん大人になったら宵越しの金はもたねぇ状態になることはまちがいない。
テスト勉強にしても、テスト日程から逆算していつ何を勉強するのかという計画もたてられない。
学校の支度は、当日の朝になってやる。
万事この調子。
実際、先のことを考えないせいで、しまった!ということも多いようだが、その失敗すらもう過去のこと。「今」ではない。
こういう特性のマイナス面ばかり考えてしまうが、プラスな面も考えてみようか。うん。考えてみるべき。
先のことを心配しすぎるあまり、今の気持ちをないがしろにして、今を消極的に生きるよりいいんじゃないかとか?
転がる石に苔はつかないとか?なんか違うか。
明日は明日の風がふくという言葉は彼らのためにあるのかもしれない。