学童最後の日2
年度末、学童の最後の日。
お迎えに行って、相変わらず出てこない。
もう15分くらい待ってるんですけど。
でも、もうこれも最後。と思うとそれほどいらだちはしない。
やっと荷物をたくさん持って出てきた。
「今まで書いた絵を一枚一枚確認してたんですよ。それで遅くなったんです」
「そうですか」
「それで、分けて良い方を持って帰るのかと思ったら、くれるって言ったんです」
「へぇー。そうなんですね」
この学童の指導員の方は、次男が大好きな人。だから、だね。
「そして最後にありがとうございましたってあいさつしてくれたんですよ」
マジか!!
ま、大好きだもんね。
それからわたしも今まで本当にお世話になったことにお礼を言った。
学童の先生にとっては、次男のような発達凸凹のこどもは本当に難しかっただろう。
この3年間の間、対応について、話し合いになったことも多かった。配慮をお願いしたことも多かった。
学校の教員とは違い、発達凸凹や特別支援などについて、特別な研修なども受けてないだろうし、知識も少なかっただろう。
今までの経験が役に立たなかったことも多かったかもしれない。
そのなかで、よく粘り強くやっていただいたと感謝している。
まぁ担当の人によっては、はぁ???って思わされることも多かったけど(笑)
そしたら、
「いやぁ、もうほんとにかわいくって」
と言ってくださった。
そう、それ。次男はほんとかわいい。家族だけがそのように思うわけではないらしい。
なぜなの?
発達凸凹だから、当然、大人の機嫌を取るようなことは言わない。
当然、かわいらしくあいさつしたり、抱きついたり、素直に言うことを聞いたり、というような、大人がかわいい子供だなと思わせるような行動はまったくしない。
いいなー。うらやましいなー。
最後に、
「さようなら」
と言われると、
「さようなら」
と、次男はなんとあいさつした。すっごくぎこちなく。
発達凸凹さんによく言われること。あいさつをしない。
次男もそのとおりで、ほぼあいさつをしない。
今までも帰る時に、あいさつをしたことがなかった。
先生に、どれだけ
「さようなら」
と言われても、無視して帰る。
わたしが毎日、代わりにあいさつをしていた。
ところが、最終日だけは、あいさつをした。
きっと、彼なりに、必要、だと思ったのだろうな。