もう普通を目指さない!発達凸凹母が見た発達障害兄弟の生態

ADHD+ASDの息子2人との普通じゃない日常

美術館にて

きょう、美術館に行った。
大橋翠石という画家の企画展が行われていたからだ。
虎の絵がアップになったチラシを学校からもらってきたり、ポスターがいろいろなところに貼られていたため、次男が興味を持ち、行くことにした。
次男は絵を書くので、いろいろなところで美術館にはよく行く。
以前は、予想外の動きをするので、監視員の方やわたしがドキドキしながら見守っていた。
ところが最近は集中して見ることが多くなり、おかしな動きをすることはほとんどなくなったので、すこし安心していられるようになっていた。

大橋翠石という人は、わたしは今まで全然知らなかったが虎の絵で有名な人だそうだ。虎以外にも猫や鳥、熊などいろいろな動物を描かれていて、どれもとても素晴らしかった。

さて美術館。最初の部屋、2つ目の部屋と彼は熱心に見て回った。3つ目の部屋に入ったとき、目の前に大きな屏風に描かれた虎。少し近すぎかなと思い、

「◯◯ちゃん、もう少し後ろから見よう。迫力あるからもうちょっと後ろから見た方が全体見れていいかも」

「あー、そうかなー、じゃあこのへんからみようかなぁ」

その時、
「お母さん、ちょっと静かにしてもらえますか」

と監視員の年配の女性から声が掛かった。ついわたしも勘違いして、

「本人にお伝えしてもらえばいいですよ。ちゃんとわかる子ですから」

「いえ、お母さんもです。他にもお客さんいらっしゃるので」

それからは、2人、感想を言うのもこそこそひそひそ気を遣いながら見て回った。
でもなんか釈然としない。なんかモヤモヤする。

お話ししたらだめなんでしょうか。怒鳴ってなくて、普通の声の大きさだったけどだめなんでしょうか。ヒソヒソ声じゃないとだめなんでしょうか。他にお客さんほとんどいませんけどだめなんでしょうか。

絵は、美術は、静かにヒソヒソしながら見なきゃいけないものなのだろうか。静かにできる大人だけ楽しむものなのだろうか。感動を素直にあらわしてはいけないのだろうか。

芸術はいつからそんなに狭量になった。

若い頃、ヨーロッパ旅行のときとかたくさん美術館まわったけど、静かなところなんてひとつもなかったけどな。
ガイドさんとかが説明してるところもあるし。

まぁ外国と日本の片田舎は全然違うか。