もう普通を目指さない!発達凸凹母が見た発達障害兄弟の生態

ADHD+ASDの息子2人との普通じゃない日常

年末の大掃除で兄弟が仲良く

年末の大掃除。
うちは、全員でやるのがならわし。
夫が油まみれの換気扇やエアコン掃除などを引き受けてくれる。
長男は、主に窓掃除担当。
わたしは、それ以外の細々とした部分の気づいたところの清掃。

そこで次男。次男にも役割を与えてみるもののすぐに飽きたりうまくいかなかったりして放り出す。
みんなでやる!!ということが建前ながら、おのおのに振り分けられた掃除に手一杯で、そんな次男を黙殺、見て見ぬふり、あぁやっぱりできひんなぁ、まぁ次男は仕方ないか、といったような暗黙の了解という態度をとっておくのが例年のわたしたち。

それがそのままにしておけない長男。
俺やってんのに、あいつだけやらんのおかしいやん!!という正論をふりかざす。
まぁそれはその通りなんだけど。
次男を思いどおりに動かすことに労力を使うよりかは、掃除に労力を使いたい。
だって時間もそんなにないんやで!!

じゃあ、俺がやらすわ!!
という頼もしい発言。
そうは言っても、結局殴る蹴る、で無理やりやらせることになるんちゃうん??
見過ごせない母が間に入ることになって、余計な手間増えるだけちゃうん??

と疑いながらも、じゃあお願いね、と相成った。

すぐに次男を呼びつける長男。
長男に呼ばれて嫌がりながらも、怒鳴られたり殴られたりするよりかはいいかと天秤にかけながら現れる次男。

「おれが窓ふいてる間、庭の雑草取っとけ」

「嫌だ」

「あかん。やれ」

「やりかたわからんもん」

次男がそう言うと、一緒に庭に出て、雑草の取り方を教える長男。

「手袋した方がいいで」

と長男が言う。

「ないもん」

「お母さん、手袋出したって」

と長男が言う。はいはい。
なんかちゃんと指導したり優しくやってあげてるやんか。

その後、そのままそっとしておいたら、長男は窓を全部ふきあげ、次男は時折長男と協力しながら庭の雑草をほぼ取り終えた。

あれれ?

なんかいつもとちがうやん。

そうなのだ。みんなが好きになってしまう次男、それは長男においても例外ではない。

からしょっちゅう次男にからみに行く。くっつきたがる。次男は嫌がる。長男は、さらにからむ。次男はさらに嫌がる。長男はさらにからむ。すると我慢の限界を超え、パニックになり大声を出す。長男は、その大声を嫌がり、むかつき、殴る蹴るなどの行動をする。その繰り返し。

長男が、やさしく指導したり、わかりやすく指示を出したから、次男も落ち着いて作業ができた。

結局なかよくできるかどうかは、長男次第なのだ。

うまくいってるやんか!!
それに味を占めたわたしは、長男に窓ふき以外の作業も与えた。
するとわたし以上に成功体験を感じていた長男は、

「○○といっしょにやるわ!!」

と言って、次男に指示を出しながら、他の掃除もやってくれた。

次男も、

「お兄ちゃんとなかよくなるチャンスや!!」

となんかノリノリ。

こうしよう、ああしようと話し合いながら進められた。その間に言い合いもしながら!!
次男が言い返すことができている!!普段、ほぼ泣き寝入り、されるがままの次男。
それが、嫌なことを言われたら言い返している!!

「年末の大掃除」をきっかけに、言い返したり、言いたいことが言えるようになった次男、それを許せるようになった長男。普通の兄弟とはちがう形、ちがうスピードだけど、少しでもうまくやれる形をお互いが手探りでみつけたみたいだ。

その後、お正月の間もふたり仲良く遊んだり、けんかしたりできた。

この調子でいられるといいなぁ。いつまで続くかなぁ。そうなると母のストレスが少しは減る。